北海道遠軽町近郊の豆農家 棒ニオ風景ほか2020/10/19~10/22

北海道遠軽町は今、天日干したけなわ。
10月末に予定していた幻の棒ニオツアーを泣く泣く延期にしたので、ブログでご紹介させていただきます。

今や、機械乾燥が主流のなか、在来豆をつくる70代以上には、棒ニオ派がごくごくわずかにおられます。
まんなかに細い丸太を打ち込み、下を60~70cm上げて、そのまわりに、豆殻をつんでいく。
とても、労を要する干しかたなのですが、なんといっても風通しが良いというのが、この方法の最大の長所といえます。
天日干しをすると、豆の熟成がゆっくり進むので、味も色上がりも良く仕上がるわけです。

この棒ニオは芭露の鈴木健実さんの手亡です。
2020-10-21 11.00.27.jpg
上に載せる雨除けは、むかしは燕麦殻だったそうです。
燕麦は農耕馬の餌だったので、どの農家もつくっていました。
2020-10-21 11.03.46.jpg
さやが黒く、かびているように見えますが、それは表面だけで、中は白く完熟していました。
2020-10-21 11.01.59.jpg
続いて、佐呂間のビーンズクラブの唐箕掛け。
十六ささげを手回しの唐箕にかけて、ざっとゴミを飛ばします。
大正時代の唐箕を譲ってもらったそうです。
手回しは、とても労力のいる作業、お疲れさまでした。
2020-10-21 09.53.32.jpg

2020-10-21 09.57.08.jpg
2020-10-21 09.53.51.jpg
脱穀したての十六ささげ。
これを唐箕にかけるわけです。
2020-10-21 09.54.36.jpg

2020-10-21 09.56.59.jpg
2020-10-21 10.01.22.jpg
唐箕掛けが済んだら、最終工程の手選別、そして納品となります。
豆は、収穫後の作業が、たいへんだということがおわかりいただけたでしょうか。
2020-10-21 10.08.41.jpg
次なるは、遠軽町瀬戸瀬、服部信之、俊行さんの畑。
父上である服部行夫さんの意を継ぐように、クラシックな乾燥法を継承していました。
これは、棒ニオとは少し違う乾燥法ですが、農家は「やぐら」と呼んで、このように木材で三角錐をつくって、そこへ、豆殻を積んでいく。
こちらも、棒ニオ同様、風通しがすこぶる良い方法なのです。
2020-10-19 14.48.10.jpg

2020-10-19 14.47.29.jpg
遠軽町の比較的町なかで、タネをつないでくださっている原田八代子さん。
2020-10-20 16.13.34.jpg
緑貝豆が、ぷっくり上出来です。
毎年、ほとんどとれないだけに、喜びひとしお。
2020-10-20 16.15.25.jpg
農家の豆を並べてみました。
小林勝敏さんの小豆、ひとさやに8粒実が入っているので豊作!
のはずが、こともあろうに野ネズミに食べられ、ほぼ全滅してしまいました。
完熟前のまだ実がやわらかい時期だったそうです。
悔やんでも、悔やみきれません。
ネズミの大量発生は、ネズミを食べるキツネや小動物が減っているからなのでしょうか。
2020-10-23 001.JPG
2020-10-22 005.JPG
2020-10-22 004.JPG
小林勝敏さんの棒ニオ。
いろいろないんげん豆が混在していました。
2020-10-21 069.JPG
2020-10-21 061.JPG
佐呂間町の佐藤貞夫さんのやぐら。
上述した、三角錐のやぐらは、このように積んでストックしておき、毎年使います。
2020-10-22 017.JPG
馬頭観音。
農耕馬を使っていた農家は、たいてい畑のそばにこの観音様があります。
馬も、かつては家族の一員だったのでしょう。
2020-10-22 012.JPG
佐藤貞夫さんの手選別風景。
2020-10-22 029.JPG

2020-10-22 021.JPG
小豆の割れ。割れ豆は実は、知る人ぞ知る、美味しい豆なのです。というのは、実がパンパンに熟しているから、ちょっとした圧で割れてしまうのですが、こうしたB品は、たいてい自家用の餡になります。
2020-10-22 030.JPG
訓子府、植田幸一さんの畑。
一見カビと見紛うさやから、完熟した虎豆が!
虎豆も上々の出来です。
2020-10-22 008.JPG
虎豆の乾燥。
2020-10-22 011.JPG
支柱につるが巻いた状態でざっと乾燥させたのち、さらにニオ積みにしていました。
2020-10-22 006.JPG
農家の皆さま、仕上がりまで、もう一息、からだに気を付けて最後の追い込み、よろしくお願いいたします!

べにや長谷川商店
長谷川清美

この記事へのトラックバック